命知らずの危険な山を調査!! [調査、評価]
3月11日、鳥取県の大山(1729メートル)へ登山に行った岡山県の男女3人が山で遭難事故が、ありました。
今年も遭難事故が後を絶ちません。
平成24年度版ですが、
山岳避難は年間に1988件
避難者数は2465人もいます。
そのうち死者、行方不明者は284人です。
近年の登山ブームで登山人口が急増してます。
団塊世代の大量退職や富士山の世界遺産登録などが、大きな理由でしょう。
若い女性にも山ガールとして人気が出てきてます。
参照:警察庁生活安全局地域課(図は23年度版)
山は大自然の中にあります。
自然の力は人間にはどうすることもできない力があり、登山にはそれなりのリスクが付いてきます。
リスクを知るという意味で世界の山の危険度(遭難)について調べてみました。
世界の山の危険度を調べてみました
エベレスト
世界で最も高い山でおよそ8848mです。
エベレストの名前の由来はインドの測量局長官だったイギリス人、ジョージ・エベレストという人物からです。
ネパールでの名称は【サガルマータ】「世界の頂上」という意味です。
チベット語ではチョモランマで現在定着している語は「大地の母神」という意味だそうです。
8000m以上をデスゾーンと呼ばれており、120体もの死体が放置されています。概ねルートの正しい位置に配置されているので目印になるという話...
氷点下なので、腐敗せずリアルに残ってるとのこと。
登山料も高いです。
•ネパール側
一人当たり25000ドル(250万円)かかります。
ちなみに、ネパール側は一度登山料を支払うと、権利が2年間発生します。
•チベット側
1人4900ドル(49万円)
死亡率:5.7 %
挑戦者:3684人
死亡者:210人
北側から望むエベレスト
K2
世界二位の高さを誇ります。
標高8,611 m。
中国のウイグル自治区とパキスタンのギルギット・バルティスタン州との国境にある、カラコルム山脈に属する山である。
名前の由来はカラコルム(Karakorum) の頭文字「K」を取って順に、K1, K2, K3, K4, K5 と測量番号を付けたのが由来です。
今でも冬の登頂に成功した人はいません。
特に中国側、北からの登頂は困難を極めるとのこと。
死亡率:26.8 %
挑戦者:198人
死亡者:53人
)
この動画はK2登山をグーグルアースで再現したものです。
登山困難なK2北壁
カンチェンジュンガ
世界三位の高さ。標高8,586 m。
ネパール東部とインドのシッキム州との国境にあるシッキム・ヒマラヤの中心をなす山群の主峰。
カンチェンジュンガとはチベット語で「偉大な雪の5つの宝庫」の意味。
日本山岳会創立80周年事業として冒険フライヤー只野直孝が「ヒマラヤン・タック」号により主峰7850m地点から5100mのヤルン氷河までハンググライダーによる滑降に成功してます。
日本人も色々冒険してますね。
死亡率は19.14%。
挑戦者:185人
死亡者:40人
カンチェンジュンガ
ナンガ・パルバット
世界九位の山。標高8,125 m
ヒマラヤ山脈のパキスタンギルギット・バルティスタン州にある山です。
「ナンガ・パルバット」はウルドゥー語で「裸の山」の意味で、その周囲に高い山が無いことに由来する。
南側のルパール壁は標高差4,800 m。世界最大の標高差である。
死亡率は22.30%と非常に高く、人食い山と恐れられる。
2013年3月5日に世界12位であるブロード・ピークの冬季登頂がなされ、これで冬季登頂がなされていない8000m峰はナンガ・パルバットとK2のみとなる。
死亡率:28.2 %
挑戦者:216人
死亡者:61人
ナンガ・パルバット
アンナプルナ
世界十位の山。標高8,091 m。
ヒマラヤ山脈に属しネパール中部に連なってます。
サンスクリットで「豊穣の女神」の意味。
登山者の死亡率は驚きの40.8%。8000m級の14峰の中でも最も高く、非常に危険な山。
別名「キラーマウンテン」。
足場が崩れても死亡、上から雪崩が降ってきても死亡、高山病で思考が極端に鈍くなり目が見えなくなること
死亡率:40.8 %
挑戦者:130人
死亡者:53人
アンナプルナI峰(左)と南峰(右)
マッターホルン
マッターホルンは標高4、478m
所在地はスイス・イタリア国境で山頂がちょうど国境線になってます。
マッターホルンという名称は、ドイツ語で牧草地を表してます。
この山は別名で【アルプスのツノ】と呼ばれてます。
夏には1日150人が頂上を目指す
遭難者は年間1200人
死者年間15人
イッテQの番組でイモトさんが制覇。
マッターホルンの北東側
マッキンリー
標高 6,168 m
アラスカにある北米大陸の最高峰です。
正式名称「デナリ」と呼ばれてます。
先住民デナッイア族の言語であるデナッイア語で「偉大なもの」を意味します。
1897年、この山は、当時のアメリカ合衆国大統領ウィリアム・マッキンリーにちなみマッキンリー山と命名された。
比高差、世界一の山です。
エベレストの比高差はチベット高原からの比高は3700m程度ですが、マッキンリーはふもとの平地の標高は600m程度なので、そこからの比高は5500mに達する。
つまり見晴らしが1番良いのはマッキンリー何ですね。
また極寒でも知られ、4600m地点の温度計が、最低気温 −73.3℃を記録したこともあります。
標高の高さだけでなく高緯度に位置するために酸素が薄く、高山病の危険性が極めて高い山です。
日本の冒険家、植村直己もこの山で眠ってます。
マッキンリー
谷川岳
標高1,963m
谷川岳は群馬・新潟の県境にある三国山脈の山である。日本百名山のひとつ。
統計が開始されてからの死者数がなんと世界1位です。
谷川岳遭難事故記録によると、2005年(平成17年)までに781名の死者が出ている。
この飛び抜けた数は日本のみならず世界のワースト記録としてギネス認定されている
ちなみに8000メートル峰14座の死者の合計は637名です。
谷川岳の岩場は、その険しさから剱岳・穂高岳とともに日本三大岩場の一つに数えられ、ロッククライミングのメッカとなっている。
死者の殆どが、一ノ倉沢と言う岩場です。
谷川岳は「魔の山」「人喰い山「死の山」とも呼ばれる。
谷川岳
富士山
日本一高い山で標高3,776 m。
昨年世界遺産にも登録され登山道が渋滞するほど人気は爆発してます。
登山レベルは比較的やさしいと思われがちですが、冬期の1~2月の富士登山の難易度は七大大陸最高峰(マッキンリー、キリマンジャロなど)の夏の気候が安定した時期より難しいか同じくらいらしい。
独立峰であり日本の気候の関係もあり、非常に風が強く(風速20m/secでマシなレベル、酷いと風速40m/sec)、雪が氷となって固く固まり凄い滑る。ついでに気圧も夏より低くなる。
雪崩もあるが滑落死が一番多いらしい。
)
55秒あたりで滑落、滑落した男性はアメリカ海軍の方に救出されたようです。
)
とんでもない雪煙が舞う冬富士
感想
大自然に挑む行為は人間の限界に挑戦してることなので、常に死と向かい合わせです。
登山というのは一番死人の多いスポーツと呼ばれてます。
アンナプルナなんか生きて帰れる確率が6割を切ってます。
はっきり言って自殺行為でしょう。
それら遭難事故の7割が下山中らしいです。
マッキンリー登山に成功したイモトさんは、頂上からヘリで下山しましたが、一般の登山は頂上に着く事は、折り返し地点なのです。
植村直己さんも下山中に行方不明になりました。
リスクがあるから栄誉でもあり、達成感もあり、感動があると思います。
ですが、軽はずみな動機での登山や、自分のレベル以上の山は即、死につながります。
自分のレベルに合った山を選び、無理をしない事が大事ですね。
自然の力の前では、人はどうすることも出来ないですからね。
ちなみに救助ヘリの要請は、民間ならヘリ の出動経費は1時間約50万円からとされています。