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言語消滅の危機!失われる言葉 [調査、評価]






言語消滅の危機!失われる言葉

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図参照:http://gigazine.net/news/20080304_language_hotspots/


現在、世界にはSIL Internationalという少数言語の研究をしている組織によると現在約7300の言語あるそうです。


ユネスコの発表によると過去3世代の間に世界で200以上の言語が絶滅してるのです。 さらに今後2500もの言語が消滅の危機にさらされています。

消滅が危ぶまれる程度には4段階あります。
「極めて深刻」が538言語
「重大な危険」が502言語
「危険」が632言語
「脆弱」が607言語です。

日本国内では、以下の8言語がリストに掲載されています。

極めて深刻: アイヌ語
重大な危機: 八重山語(八重山方言)、与那国語(与那国方言)
危険: 八丈語(八丈方言)、奄美語(奄美方言)、国頭語(国頭方言)、沖縄語(沖縄方言)、宮古語(宮古方言)

ユネスコからみると、沖縄県の方言とかは、言語として独立した扱いになっています。



また、言語学者クラウス氏(Michael E. Krauss)によれば、100万程度の話者を持つ言語は、今後100年程度は安定であるとされています。

しかし、この基準によれば現存する言語のうち半数は、約100年以内に完全に話し手を失い、消滅すると予想される言語なのです。






消滅の危機にある言語


アイヌ語

アイヌ語は、日本語とは全く別の言葉で単語も違えば、文法も違います。
またアクセント法則も違い日本語にない音節もあり「孤立した言語」と呼ばれてます。

主に北海道、樺太、千島で話されていました。
現在は母語として話すことのできる人はわずか数人しかいません


危険な状況にある日本の8言語のうち唯一最悪の「極めて深刻」に分類され消滅言語の危機にあります。

アイヌ語
イランカラプテ=こんにちは
イヤイライケレ=ありがとう
イチェン=お金
ウコキクキク=殴る
エポタラクル=医者

上記を見ても分かるように、表記も発音も日本語とは異なります。

「ニセコ」「札幌」など、今でも北海道の地名にはアイヌ語由来のものが多くあります。

北海道以外にも東日本中心にたくさんのアイヌ語の地名があります。

東京の武蔵野や福生もアイヌ語の当て字だそうです。

他にも「トナカイ」ラッコ、オットセイ、シシャモや、女性誌として有名な「nonno(ノンノ)」もアイヌ語の「花」に由来しています。

60のゆりかご アイヌ語音声

動画参照:アイヌ財団



ハワイ語

ハワイ語は、ハワイ諸島先住民のポリネシア人であるハワイ人の先祖代々の言語であります。

英語とともにハワイ州の公用語に指定されています。

だが、現在の話者は1,000から2,000人程度しかいません。消滅の危機にあります
1900年ごろの約3万7千人もの人がハワイ語を使用している。

ハワイ語は現在では消滅危機言語です。
ハワイ諸島のほとんどの地域ではハワイ語は英語にとってかわられており、日常会話にはもはや使われてはいない状況になっています。

ハワイ語はアロハ(こんにちは)やレイ(花輪)など有名ですよね。
実は、「Wikipedia」の由来もハワイ語なのです。「Wiki(あるいはWikiwiki)」とはハワイ語で「速い」を意味する言葉です。

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ラテン語


ラテン語は現在ではローマカトリック教会(バチカンのローマ法王を首長とするキリスト教)の宗教儀式にラテン語は使用されています。
また、各種学会・医学・自然科学・数学・哲学・工業技術など各専門知識分野では、世界共通の学名としてラテン語名を付けて公表する伝統があります。


話し言葉としては1000年以上昔に ほぼ絶滅しましたが、書き言葉としては中世まで使われていました。

しかし実は、ほんの50年ほど前まで、カトリック教会の中ではラテン語は多少使われていました。
当時、聖職者の公用語はラテン語でした。

しかしラテン語では何を言っているのか理解出来ない者もたくさんおり、1960年代の「第2バチカン公会議」で、ミサを現地の現代語で行うことを初めて推奨してから、使用されなくなっています。

ラテン語の現代語化したものが、イタリア語でありフランス語であり、スペイン語です。
それぞれ地方で訛りや文化交流で変化していったわけです。

ラテン語の公用語消滅の公式確認は813年ののトゥールの公会議ということになっています。
公用語を辞めた理由は、目的はキリスト教(カトリック)の布教のためには、正統的なラテン語よりも、俗語となったロマンス諸語(イタリア語やスペイン語等)を使う方が口語的に使いやすく効果的だったからです。

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消滅した言語


ネイティブアメリカンの言語は1600年頃に500以上が確認されていたのに、1980年には200以下に減少した。

英国最東部のコーンウォール語は1977年に消滅。

オーストラリア東北部のワルング語も1981年に消滅。

1950年以降消滅した言語数は、219言語あります。 最近では2008年、米アラスカ州でエヤク語が消滅してます。

一説にはこの500年間で世界の言葉は約半分が消滅してしまっているそうです
。しかも、その半分になった言語のほぼ20パーセントが、いままた瀕死の状態にある。それも加速的に消滅しつつある状態にあります。

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図参照:TBS







何故、言語が消滅するのか?

歴史的に見れば言語が消滅する理由は部族がほろぼされたり、又はインディオとみなされると殺されるので、インディオと知られないようにするために自分たちの言語を放棄した部族などさまざまな要素があります。

文明が発達する前は、ごく限られた地域のコミュニティだけで、社会は成立してましたが、現在は地球規模での社会的分業などで、離れたもの同士も関わりが持つようになってきます。

共通言語が社会発展のために必要不可欠になり、母国で国語育成が盛んになりました。その影で多くの少数言語が消滅へ向かっています。

若い世代はこの流れに乗り早くから国語で教育を受け、固有の言語の必要性は薄れていきます。
大きくなって都会に就職するには、国語ができなければ社会に出ていけませんから、皆が統一言語に片寄っていくことになるでしょう。

このような現象が、現在、世界的な規模で各国に起こっているのです。
21世紀中には、現在ある7千の言語のほとんどが消え失せ、生き残る言語と言えば、おそらく英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、アラビア語、中国語、インドネシア語、日本語、ヒンディー語など、わずか50~100言語くらいではないかと予想されています。

いま、使用頻度の最も高い100程度の言語を、世界総人口の90パーセントが話しています。明らかに言語の寡占状態になっているのです。

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復活した言語

ヘブライ語などのようにいったん死語となってしまった言語が努力で復活する事例もありますが、多くはそのまま消えてしまいます。
 
ヘブライ語は紀元70年、ローマによって国を滅ぼされ離散したことにともない日常言語としては死語となっていきました。

戦後、ユダヤ人国家のイスラエル建国の際、ユダヤ人のアイデンティティでもあるヘブライ語を公用語として復活させたのです。

旧約聖書はヘブライ語で書かれキリストもヘブライ語を話してました。

ユダヤ人は「世界で現存する最も古くて新しい言葉」と誇りを持って話しているそうです。

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一見,言語が統合されていくのは、知らない人同士の初対面の人でも、ある程度の会話ができるようになります。
この事は、コミュニケーションツールとして良い事のように思います。

言語の統合は民族間の緊張を緩和し,また、グローバルな経済活動にとっても有益になります。

しかし、その分失われる代償もとても大きいのです。


言語が消滅してしまうと起こる弊害

言語によって支えられていた固有の文化も滅びてしまう事になります。

何百年と続いた文化は計り知れない価値あるものだと思います。

それが無くなるとは、非常に危機感を感じます。

またユネスコは、言語の多様性が減ると、生物学的多様性が減少すると指摘してます。

その意味するところは、現地の人の現地の言葉では区別出来る植物や動物も、言葉を失われてしまうとその区別も失われてしまうからです。

つまり、植物などはその土地固有な物が多いのでどんな種があるのか分からなくなってしまうのです。

言葉は意思疎通だけのツール以上に人間としての根本的な大きな役割を担っていると思います。
歴史の継承や文化であり、計り知れない価値を持っていると思います。

このまま黙って言語が消滅していくのは非常に残念な気がします。

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